2024年1月27日(土)14:00~16:30(開場13:30)
奈良県コンベンションセンターにて
講演会「どうなる 日本の電力事情」を開催しました
講師は、京都大学大学院経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座特任教授の
安田陽さん。
67人の方が参加されました。
講演では、
科学は合理的知識の体系で究極の営みであり、安易に手に入るものではない事、科学
には不確実性が内包され常に書き換えられる事、じっくり考え自分で探すことこそ重要
であり、わからない事を温めておく度量が重要であることを前置きされ、脱炭素と再エ
ネの国際動向、電力の安定供給と再エネをテーマに話をすすめられました。
気候変動はすでに現世代に大きな影響を及ぼし、その原因や対策は科学に基づいて国
際合意されています。気候変動対策には再エネ(特に風力太陽光)が最も有力な手段で
あり、ウクライナ危機やエネルギー高騰でその流れはさらに加速するべきであることは
国際合意です。まだ実証段階の技術は高コストであり、それよりも、エネルギー効率高
める機器の導入や建物の断熱をいち早く導入し、太陽光や風力などの再生可能エネルギ
ーを大量導入することが、コストがかからず早く効果が現れる対策であり、その
ことは科学的データに基づいていると話されました。
講演の途中で、オンラインにより「決定的な10年間」「2050年の電源構成に占める再エネ比率」「日本の再エネ比率の低さ」「脱炭素のための有力な手段は再エネであることを国際機関が発表していることを知
っているか」「セクターカップリング」という言葉を知っているかなどのアンケートを
参加者に実施し、リアルタイムで回答集計が出され大変興味深かったです。
日本では「ガスファンヒーター」や「石油ストーブ」そして「アルミ枠の窓」を使っ
ているというと、ヨーロッパでは「先進国の日本がまだそのようなことを使っているの
か」と、大変驚かれるとのこと。外国から見られている日本の評価を知ることができました。
ご講演のあと、活発な質疑応答もなされました。